日本教育事務学会 
会員の皆様

 2019年8月24日(土)、北九州市立小倉南生涯学習センターにおいて、九州・沖縄ブロック初めての地域集会が開催されました。
九州・沖縄からはもとより、全国各地より63名もの方にお越しいただき、会場はほぼ満席となりました。また、事務職員の方のみならず、管理職や教諭の方々にも多数おいでいただきました。

 この研究集会では、「新たな学びを推進する学校の業務改善と教育事務に求められる役割」をテーマに、「業務改善」について、さまざまな視点からのアプローチを試みました。
 論文の書き方講座では、多忙な教職員であっても、少しの工夫と意識の持ちようで、実務を行いながら研究論文を書くことができることと、その意義について示されました。
 講座Ⅰでは、北九州市教育委員会が取り組んでいる「業務改善プログラム」と、事務職員による教育活動への参画の具体について報告がありました。
 講座Ⅱでは、企業の視点から、働き方改革と会社の成長は相関関係であること、これを実現するためには、多様な環境に合わせた柔軟な働き方ができる制度を整備することや、職員の強いエンゲージメントと、それを維持するための、社員一人ひとりの価値観を最大限に尊重する人事制度が必要であることが示されました。
 講座Ⅲでは、学校の業務改善は教育の質の向上を図るものであり、コミュニティ・スクール等の地域資源を活用していくことが、業務改善に有効であること、そのためには、事務職員をはじめとした教職員の主体的な参画が求められていることが示されました。
 シンポジウムでは、グループ討議を中心に進められ、学校の業務改善の現状、阻害要因、進捗状況、組織改革の方向性、改革の主体としての自己目標設定、改革案策定とマネジメント的進行により、テーマである「Society5.0時代の学校づくりにおける業務改善と組織改革」に迫りました。
 会場内のすべての参加者が、あらゆる視点から、子どもたちの成長のための本質的な業務改善について考えることができました。

 九州・沖縄ブロック初めての地域集会を開催し、「地域」で集会を実施することの価値をあらためて認識することができました。今後も九州・沖縄各地域で集会を実施し、学会の輪を広げていきたいと思います。そのためには、今回のような地域総括を中心とした地域研究集会への支援体制、本部と地域の連携協働が不可欠であり、全国各会員の皆様のご協力がこれからも必要です。今後ともどうぞよろしくお願いします。

 最後になりますが、ご参加いただいた皆様、関係諸団体、講師の方々、学会本部の皆様に、心より御礼申し上げます。そして実行委員の皆様、本当にお世話になりました。大変価値ある研究集会になったのは、皆様の熱い想いと、確かな実働によって成し得たものです。特に、入江誠剛先生におかれましては、学会員でなかったにもかかわらず、副実行委員長として、コーディネーターとして、大変ご尽力いただき、大会終了後には学会にもご入会いただきました。この場を借りまして、厚く御礼申し上げます。
 
 今後とも日本教育事務学会の活動につきまして、皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げます。


九州・沖縄ブロック地域研究集会in北九州実行委員長 日力 雅史

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